死後離婚によるトラブル事例

死後離婚によるトラブル事例

死後離婚は簡単にできる手続きですが、それだけに思わぬ落とし穴も。

実は死後離婚を選んだことで思わぬトラブルに直面する人が増えています。

なぜトラブルが起こるのか、どんな問題があるのか。

この記事で死後離婚の裏側を詳しく探っていきます。

この記事を書いた人
行政書士 早田拓真

早田行政書士事務所代表。
死後離婚の専門家として配偶者亡き後の様々な相談を受けている。

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※この記事の登場人物は仮名です。

【トラブル事例1】死後離婚が引き裂いた家族の絆

田中夫妻は結婚してから20年以上。

夫の仕事の都合で海外に移住する事に。

その後夫は突然の事故で亡くなった。

田中夫人は夫の親族との関係が良好でなかった。

なので日本に帰国後に「死後離婚」を選択し、夫の親族との関係を断ち切った。

田中夫人と夫の間には、高校生と大学生の2人の子供がいた。

特に高校生の娘は、祖父母や叔父叔母との関係を継続して築きたいと考えていた。

しかし死後離婚の手続きを知った夫の親族は、田中夫人の決断に深く傷つき、子供たちとの関係も断絶することを選択した。

この結果、子供たちは祖父母や叔父叔母との関係を失い、田中夫人との関係も悪化。

大学生の息子は家族や祖父母との関係を修復しようと試みた。

けど夫の親族の心は固く、関係の修復は難航。

田中夫人と子供たちと夫の親族との間には、深い溝ができてしまった。

行政書士 早田
行政書士 早田

田中夫人の場合、誰にも事前に相談しないで死後離婚を選択してしまいました。

 

さすがに姻族関係を勝手に絶たれたら、夫の親族は怒るでしょう。

 

子供がいる場合は、子供と祖父母との関係が悪化するケースがあります。

 

【トラブル事例2】死後離婚した後に判明した高価な遺品

木村夫妻は結婚してから25年が経過。

夫の長い病気の闘病生活の後、夫はこの世を去った。

木村夫人は夫の親族と仲が悪かった。

夫の死後、死後離婚を選択し、夫の親族との関係を正式に断ち切った。

しかし夫の遺品の中には、夫の家族から代々受け継がれてきた価値のある古い家宝が含まれていた。

夫の親族はこの家宝を返還するよう木村夫人に要求。

木村夫人は夫が生前、その家宝を彼女に譲ったと主張し返還を拒否した。

この家宝を巡る争いは、双方の間でエスカレート。

夫の親族は法的手段を取ることを示唆し、木村夫人も弁護士を通じて対応する構えを見せた。

この家宝を巡るトラブルは死後離婚の影響と相まって、双方の間に深い対立と不信感を生むこととなった。

行政書士 早田
行政書士 早田

この事例の場合、死後離婚していなかったら起きなかったかもしれないですよね。

 

やはり死後離婚は夫の親族からするとすごくショッキングな出来事です。

 

そのショックが怒りに変わり、金銭トラブルになるということがまれにあります。

【トラブル事例3】死後離婚と子供の学費問題

佐野夫妻は結婚15年、仲の良い夫婦だった。

夫の病気が原因で、夫は早逝。

佐野夫人は夫の親族と長年不仲であった。

夫の死後は死後離婚を選択し、夫側の親族と縁を切った。

佐野夫妻の間には中学生の息子が1人いた。

夫は生前、息子の大学進学のための学費を、自身の親、すなわち息子の祖父母に頼む約束をしていた。

夫の死後、佐野夫人がこの約束を頼みに夫の親族のもとを訪れた。

死後離婚を知った夫の親族は約束を反故にし、学費の支援を拒否した。

この学費問題は佐野夫人と夫の親族との間で大きなトラブルとなった。

佐野夫人は息子の将来を思い、学費の支援を求め続けたが、夫の親族は死後離婚を理由に一切の支援を拒絶。

結果として、佐野夫人は多額のローンを組むこととなり、息子の教育のための資金調達に苦労することとなった。

行政書士 早田
行政書士 早田

この事例の場合も、死後離婚された夫の親族の感情を逆なでしたのがトラブルの原因です。

 

死後離婚する以上、夫の親族との感情的なもつれが起きやすいです。

死後離婚によるトラブル事例まとめ

行政書士 早田
行政書士 早田

死後離婚する際は夫の親族の感情を考えて行いたいところです。

 

死後離婚してしまえば夫の親族とは赤の他人です。

 

親族であれば許せたことも赤の他人には許せないってことも多々あります。

今後ますます死後離婚は増えていくでしょう。

死後離婚の増加に伴い、当然トラブルも増えます。

どうすれば死後離婚によるトラブルを防げるかは各家庭によって異なります。

1人で勝手に死後離婚してしまうと、後で知った子供や夫の親族はショックが大きいです。

死後離婚する際は、できれば事前に家族に相談してから行ってください。

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